上場廃止と整理ポスト入り

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低位株・ボロ株の中には、管理銘柄や特設注意市場銘柄など、普段あまり目にすることのない、指定が行われている銘柄がある。

 

管理銘柄と特設注意市場銘柄は、両方とも企業に問題がある銘柄で、倒産や解散など、企業が消滅する危険性があるような要注意銘柄だ。

 

なので売買する際にも、いろいろ気をつけねばならない。

 

まず売買をやめるべきなのは「管理銘柄」だ。

 

管理銘柄というのは、倒産や解散など、企業がなくなったり、上場廃止になる銘柄だ。

 

会社の持っている資産よりも、借金が多いとき、「債務超過」という状態になるのだが、こうなると倒産や民事再生法適用になる。

 

この際、株式取引は行われなくなり、一定の期間の後、上場廃止になる。

 

企業が倒産・解散になる場合は、上場廃止になると整理ポスト入りになり、、二週間後には取引停止になる。

 

たいていは株価が1円まで落ちて、そのまま上場廃止日を迎える。

 

また企業活動自体は存続するモノの、売上高や株主数、時価総額など、上場基準に満たさなくなったモノは、上場廃止決定後、約1ヶ月後に上場廃止になる。

 

この場合、株価がどこまで下がるかは分からないが、こちらもやっぱり大きく下がる。

 

また信用取引などもできなくなり、期日が来ると強制的に反対売買が行われる。

 

管理銘柄指定には、「審査中」と「確認中」という2種類があるが、

  • 監理銘柄(審査中)…有価証券報告書等に虚偽記載・犯罪性や社会的影響がある場合
  • 監理銘柄(確認中)…単純なミスや軽微な法定義務過怠、上場基準抵触など
という分類になっている。

 



特設注意市場銘柄とは

特設注意市場銘柄とは、不正決算・粉飾決算が行われ、内部管理体制に不備がある企業で、上場廃止を3年猶予された銘柄だ。

 

最近では、東芝が不正決算で、2015年9月15日に、特設注意市場銘柄に指定された。

 

特設注意市場銘柄に指定されるのは、上場廃止までに至らないが、内部管理体制に改善の必要性が高い…と判断された場合だ。

 

特設注意市場銘柄に指定されても、3年間は普通に株の売買ができる。

 

整理ポスト入りすると信用取引は不可になるが、特設注意市場銘柄指定では、信用取引も可能で、特に何か変わるわけではない。

 

ただし株価は急落してしまうのがほとんどだ。

 

というのも倒産したり民事再生で株式が紙くずになったりすることも多いので、換金売りが出てどんどん株価が下がるのだ。

 

なので決算の修正が終わって、取締役の交代や、責任者の処遇、今後の経営の方向性がハッキリするまで、手を出さない方が無難だろう。

 

株価の下落が止まったら、反発期待で買いに入っても良いけれど、最低1年くらいは指定解除にはならないので。

 

特設注意市場銘柄指定から指定解除になった年月

IHI(旧・石川島播磨重工業/東証一部)
2008年2月9日に特設注意市場銘柄指定→2009年5月12日に指定解除(1年3ヶ月後)
アルデプロ(不動産再生販売/東証二部)
2009年11月25日に特設注意市場銘柄指定→2012年4月19日に指定解除(2年5ヶ月後)
オリンパス(カメラ、光学機器/東証一部)
2012年1月21日に特設注意市場銘柄指定→2013年6月11日に指定解除(1年半後)因みに、3年後までに指定解除にならなければ、上場廃止になる。

 


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