節分天井、彼岸底(2月上旬が高値で3月下旬が安値)
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株のアノマリーのつづき。
『節分天井、彼岸底』というアノマリーは、2月の初めが株価の天井で、そこから3月後半にかけて株価が下がっていくということだった。
月末は基本的に株価が下落傾向にあるが、年末や決算の年度末という大きな区切りも下落することが多い。
その大きな原因は、機関投資家が損益を確定するために株を売りに出すってことらしい。
投資ファンドや年金などの機関投資家では、利益を投資家に分配する必要があるので、いったん売って現金化しないといけないわけだ。
為替なども企業の決算月には外貨を売って日本円にもどして、それで配当などを決めるので、3月や9月は円高になる傾向があるが、それと同様のはなしだね。
個人投資家の場合は決算などには関係ないので、株を無理に売りに出す必要はないのだが、アノマリーで株が下がったのに気づかずに慌てて損切りすると、いらぬ損をしてしまったりするから注意が必要だろう。
鯉のぼりの季節が過ぎたら株は売り
株価は3月下旬に下がる。
そのあとは新年度相場と言って、新しく買いが入るので株が上がる。
しかしこの株価の上昇も、ゴールデンウイーク後に下がり始めることになる。
鯉のぼりの季節が過ぎたら株は売りと言うアノマリーは4月に高くなって5月始めから下がり始めるという事を表わしている。
アメリカの場合は、Sell in May and Go Away といって、5月に売って、しばらく遊びに行けという株の言葉があるようだ。
これは6月から10月にかけて欧米では夏のバカンスに出かける人が多く、こう言う人は株を売って出かけるので、買い手不足になって株価は低調になるということらしい。
一方、日本のようにバカンスの習慣がないのに5月に株価が下がり始める原因は、生命保険や年金などの機関投資家が、4月から新しく株を買い始めたのが一巡するからだといわれている。
機関投資家というのは、利益を出すことを義務づけられているので、株価が安い時期に大きく買いに入るが資金には上限がある。
機関投資家は、デイトレーダーなどのように利益確定を頻繁に行うワケなので、買いが一巡するゴールデンウイーク前後から買いに入る勢力が衰えて、買いが減る結果ジワジワと株価が下がっていくということのようだ。