板情報から株価の上昇・下落が読める?
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板情報(いたじょうほう)から、今日の株価のトレンドが読めることがある。
板情報とは、売り買いの注文状況を表示している表のことで、株価ボード・板気配とかとも言う。
楽天証券のマーケットスピードなら、「市況情報」という名称になっている。
たとえば右図のように15万円で買い注文を出ているのが何株で、15万1千円で売り注文が出ているのが何株か表示されている。
この板情報、毎日見ていると、傾向が読めるようになってくる。
というのも売り買いのバランスや、売り買いの量の変化で、株価が上がるのか下がるのか、ある程度予想ができるのだ。
たとえばこの板情報は、ある日のある銘柄の午前中のボードだ。
このボードを見て、上がるか下がるか考えてみる。
注目は、OVERとUNDERのところの数字だ。
OVERというのは、この表に出ていない売り注文の合計のことで、UNDERはこの表に出ていない買い注文の合計になる。
つまりここに見えていないが、すでに出されている注文の量が分かるわけだ。
この板情報では、売りが約6900株で買いが2400株ということなので、売り注文が買い注文の2.5倍くらいある。
この銘柄の場合、このバランスだと下がるのが普通だ。
実際のところ、この銘柄は、ギャップアップスタートだったが、すぐにマイナスに転じた。
こういうバランスの日は経験上「下がる日」になる。
だからギャップアップに釣られて買いに入ると、損をする事が多い。
信用取引の場合は、逆に売りチャンスと言うことになるから、保有株があれば、売って利益を確定することも考えないといけない。
ようするに、こういうバランスの日は「売る日」ってことだ。
売り買いのバランスと、通常の注文量で読める
一方こちらは、別の銘柄の同じ日の板情報だ。
こちらの場合、売り買いのバランスは、8000対6000になっている。
こういう風に売り買いの数が接近しているときは、株価は上昇することが多い。
少なくともこの表の下に買いたい人が山ほどいるので、株価は下がらないと見ていい。
買いの数の方が売りの数より上回っているときは、もちろんかなりの上昇が見込める。
そう言うことは滅多にないので、逆に翌日下がるのが怖かったりする。
株価が急上昇した翌日は、売りの数も多くなるので、急落することもよくあるからだ。
株価が急騰したときは、翌日の板情報を確認して、売り数がいつもより増えているかどうか確認する必要がある。
デイトレードやスイングトレードの場合は、2~3日くらいで利益を確定しようとするので、買ったらすぐに売り注文を入れたりするからね。
売り注文の数が通常に戻ったら、株価はまた上がり始める事が多い。